佐原 和行X佐原 和人二人展

佐原 和行X佐原 和人二人展 京王プラザホテル本館3階ロビーギャラリー

           2019.6.1~6.9(10時~19時・最終日16時迄/会期中無休)

 佐原父子2代の作品、111点を展示。ギャラリーは上下2つのフロアにわかれている。父・和行氏の作品は、完全な水彩で何十回も色を重ね、水彩特有の滲みを重視した作風で、その柔らかで繊細な華やかさで観る者を魅了する。滲みを的確に反映させる為に、和紙に描かれている。今回の展示には出展されていないが、水彩画としては極めて珍しい100号を超える大作も存在する。

 和人氏の作品は、和紙以外に時折洋紙も用いられ、メキシコの壁画運動で用いられ、その色彩の豊かさ、厳しい環境の変化にも経年劣化にも耐える強靭さなどからアクリル絵の具も用いられることがある。お父上との際立った差は、描く対象の差と都会的でシャープな感覚の差にあろうか。何れにせよ、総てのアーティストは、時という永遠、場所という空間、そして自己を通して認識された人間という3つのテーマと格闘する。その成果が、今回父子二人展として鑑賞者の目の前にある。